【インタビュー】 鈴木淳也の場合

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グルメなミスターマネジメント。

助田:改めてましてなので妙ですね(笑)。本日はよろしくお願いします。

鈴木:こんにちは。よろしくお願いします(笑)

助田:えーっとまずは、鈴木さん。自己紹介をお願いします!

鈴木:はい。株式会社4Dコンサルティングの鈴木です。代表取締役ですが従業員は私一人です。仕事は主に業務改善などを支援するフリーの経営コンサルタントで、複数のコンサルティング会社と提携しながら仕事してます。独立してから4年目になりますが、予想以上に日々楽しく過ごしています。それから、6月から「ディスカッションパートナー」という新しい事業を始めます。

助田:独立する前って、どのような仕事をされていたのですか?

鈴木:元々はSE(システムエンジニア)としてシステム構築や運用に携わり、その後、外資系のコンサルティングファームに転職しました。コンサルティングファーム時代は周りに優秀な人が多く、仕事で求められるレベルも高くて、初めの頃は自分が考える「お客様へ与えられる価値」を上司や先輩に提案して仕事を創り出すことからでした。その後、お客さんに価値を提供する仕事ができるようになりましたが、最初は知識も少なく不慣れであったため週の平均睡眠時間が3時間なんて時期もあり大変でしたよ。でも、楽しい時期を経験することができ、また、現在の仕事の基盤もできあがりました。

助田:ちなみに、過去一仕事で失敗した事例をこっそりおしえてください。

鈴木:仕事での失敗事例は大小ありますよ。中でも忘れられないのが、システム開発部門での業務改善案件での出来事です。私が得意とするボトムアップ型で意識改革と業務改善を行うプロジェクトであったのですが、多様性を大切にしつつ意識を高めたいとのトップの要望を受けて緩めのファシリテーションを行ってしまい、改善案が若干発散してしまいました。現場の方々には新たな気づきを与えることができたと思いますが、トップの方の意図を正確に私がくみ取れておらずGapを残した状態となってしまったのです。

その時は、私の認識や価値観が優先してしまい本来の意図や目的をヒアリングできていなかったことを猛省しましたね。実は、それがきっかけとなってヒアリング能力を高めるために産業カウンセラーの資格取得を目指すことになりました。

助田:バランスが必要な仕事なんですね。鈴木さんにとって「仕事のやりがい」ってなんですか?

鈴木:やはりお客様からの「ありがとう。」という感謝の言葉がどのプロジェクトでも大きな対価として、いつも励みにさせてもらっています。もちろん、仕事の途中ではくじけそうな時もありますし、もう二度とやりたくないと思う時もありますが、最後に「ありがとう。」と言ってもらえるだけで、「やってよかった。次も仕事しよう!」と気持が変わってしまいます(笑)。

助田:独立してからの4年間って継続できた秘訣やポリシー的なものはあるんですか?

鈴木:コンサルティング会社を立ち上げるにあたって2つの決め事をしていました。ひとつは「自ら営業をしない。」そして、「自ら事業をしない。」です。コンサルタントは貴重な時間を売って商売をするので、営業活動をすることで顧客へ価値提供する時間が割かれてしまいます。そのため、仕事はコンサル仲間からの紹介や依頼のみとしていました。また、コンサルタントの仕事は「縁の下の力持ちに徹する。」ことなので、顧客の事業に対して価値提供することに集中したいと思い、事業を行うことは考えていませんでした。

助田:にもかかわらず今回、新しい事業を始めようと考えられているのはなぜ?

鈴木:きっかけは、先程もお話しした産業カウンセラーの資格を取得したことにあります。資格を取得するにあたり日本産業カウンセラー協会が行っている養成講座に通い勉強していたのですが、その中で教科書に以下のようなことが書かれていたのです。

「産業カウンセラーは、働く人びとのメンタルヘルスを維持増進するために、メンタルヘルス不調に関する一次予防・二次予防・三次予防のそれぞれの段階で対応する。一次予防とは、メンタル不調にならないための予防と、こころの健康の保持増進である。二次予防とは、メンタルヘルス不調に対する早期発見とそのケアである。(以降略)」(出典「産業カウンセリング 産業カウンセラー養成講座テキスト(発行:社団法人日本産業カウンセラー協会)」

これには衝撃を受けました。メンタル不調者の治療でなく予防役なんですよ。ある意味、マッサージ屋や薬局ぐらい気軽にカウンセリングをもっと多くの人々が受けるべきものなのに、その割にはカウンセリングを受けることへの印象がネガティブであったり、気軽に受けられる環境や雰囲気がないなと思いました。

さらに思ったのが、コンサルタントがよく行うディスカッションは、やり取りは激しいですが(笑)。問題解決のための高度なロジック展開、推進力を生みだすためにアタマとココロを整理するには最適な方法であり、ある意味カウンセリングに通じるものがあるなということです。

私は独立してからも一人で考えることには限界があると思っているため、少しでも考えが発展しない時は仲間や場合によってはお客様に「頭の整理がしたいので、少し考えを聞いてもらっていいですか」とディスカッションパートナー役を頼むことがあります。 「アタマとココロの整理をする。」もっといろんな人が気軽にカウンセリングサービスを受けることができれば、世の中の悩める人が前向きになる手助けをすることができるのではないか。そうすることで、元気な人が増えるのではないか、という使命感に近い感情が芽生えてしまいました。

カウンセリングを受けるハードルを下げると同時に、ディスカッションパートナーという存在をきちんとサービスとして提供しようと思ったわけなのです。

助田:では、新しく始める事業のサービス内容を教えて下さい。

鈴木:今回、サービスとしてご提供する「ディスカッションパートナーサービス」は個人向けの「ジブン2.0」、組織・団体向けの「チーム2.0」があります。

ジブン2.0の対象者は、【経営者、事業責任者、管理監督者】、【働くがんばる人】、【自己成長を目指す人】、【学生】の4つの領域を考えています。最初の3つの対象は、主に「はたらく」環境で様々なことがあると思いますが、仕事でうまくいかないことへの悩みや、達成しなければいけない大きな目標などを課題として持っている方へ、「アタマとココロの整理」をカウンセリングを通じて行います。コンサルタントとしての経験を最大限に活かして、コンサルティング、コーチング、ファシリテーション、ダイアローグなど適宜手法を利用することで、解決までの糸口を洗い出します。

学生さんに関しては、自分探しの旅を考える前や、やりたいことが分からないまま就活したり就職してしまう前に「ジブンを確立」する目的で利用してほしいですね。

一方、組織、団体向けサービス「チーム2.0」は、主にファシリテーション役を行うことで、第三者的な立場として時にディスカッションを促進したり、アイスブレイクしたり、滞っていた場を活性化することで、新しい発想や意見を引き出します。効率的な会議できちんとOutputを確保することで、無駄な時間や労力を減らして、業務改善の一環を価値として提供します。

実際には、「チーム2.0」は現在の仕事の切り売りであるともいえるので、今後も業務改善や組織活性化のコンサルティング事業を続けながらその中で「チーム2.0」と同じサービスを提供するつもりです。

助田:ちなみになぜ「2.0」なのでしょう?

鈴木:既存のジブンから新しいジブンにバージョンアップ(1.0→2.0)するという意味が込められています。また、Web2.0という言葉が一時期流行りましたが考え方が少し似ていて、ジブンからの一方向の考えでなくディスカッションパートナーと様々なやり取りをすることで新しいアイデアや問題解決が生まれるといった意味も込められています。

助田:ジブン2.0、チーム2.0のサービスコンセプトや特徴を簡単に教えて下さい。

鈴木:感覚としては、例えば「“肩こり”で仕事の効率が全然はかどらないのでマッサージに行く」というノリで凝り固まったアタマやココロの中を全部吐き出し、ほぐされ、本来のジブンを取り戻す、そんなサービスにしたいと思っています。

居酒屋で同僚、家で奥さんに吐き出すのもよいですが、せっかくの「改善のネタ」を浪費せず、ディスカッションパートナーに打ち明けて欲しいです。全てジブンの力のみで解決しようとせずに、考え得るあらゆる手段を考えて、効率的で効果の出る課題解決を行ってほしいと心から思っています。

また、特徴としては、限られた時間の中でのディスカッションだけでなく、継続的にモニタリングができるようにITを使ったディスカッションノートを使って日々の気づきも大切にするような取り組みも考えています。

ディスカッションパートナーではコンサルティング、ファシリテーション、カウンセリング、ダイヤローグ、コーチングの手法を用いる。

助田:なるほどー。ところで、鈴木さんの“ジブン”とは何だと思います?

鈴木:なかなか難しい質問ですね(笑)。まず、私には一貫したビジョンがあって「自分の力で人のためになることをする」というものです。この考えにさえ沿っていれば、どんな仕事や経験、苦労などもジブンの糧になります。そのため、このビジョンに従って仕事をしているのがジブンです。 また、裏のビジョンとしては「世界中の美味しいものを食べ尽くす」というものもあります(笑)。

仕事をしてお金を稼ぐということに関しては、このビジョンに基づいた生活ができるように頑張っているともいえます。よく「鈴木さんは食べることを中心に生活していますよね」と言われますが、まさに本質を見抜いた発言です(笑)。 食べることを中心に生きている、それもジブンですかね。

助田:ときに、鈴木さんは無類のラーメン好きとお聞きしましたが!

鈴木:そうですね。ラーメンマニアとまではいきませんが年間100杯程度ラーメンを食べ歩いています。お店によって味はもちろんですが、麺・スープ・具材のバランスも違うため味覚や嗅覚を鍛えるには最適ですね。食べに行くラーメン屋さんを探し、美味しいラーメンを食べている時はとても幸せです(笑)。

助田:そうなんですね(笑)。最後にラーメン・・いや、ディスカッションパートナーにかける想いをどうぞ。

鈴木:私の夢はこのサービスを波及させて、ディスカッションパートナーという言葉や、文化が広まってくれるといいなと思っています。広く普及することで、少しでも全国が元気になるお手伝いをしたいと思っています。 老後の目標としては、町を歩いていて「あ、先生こんにちは。」と声をかけてもらえるぐらい私の活動や考えが普及していることで、少しでも多くの皆さんに貢献できればと思っています。 是非、ジブン / ジブン達だけで悩まないで気軽な気持ちでご連絡ください。少しのきっかけで1.0→2.0になりますよ。

助田:本日はありがとうございました!お腹へりましたね。

鈴木:ありがとうございました。この後一杯(もちろんラーメン)どうですか?(笑)

プロフィール

大学卒業後、SEとしてシステム開発・運用を経験。2004年外資系コンサルティングファームにて情報システム部門の業務改革、ITガバナンスの構築支援、シェアードサービス会社設立支援、内部統制構築・評価支援に従事。2008年に独立。2010年1月に株式会社4Dコンサルティングを設立。同社代表取締役に就任。現在は、プロジェクト管理支援、ボトムアップ型業務改善プロジェクトなどのコンサルティングを中心に行いつつ、カウンセリング技法を取り入れた活動を行っている。

株式会社4Dコンサルティング
代表取締役
鈴木淳也
http://www.4d-c.com/
http://junyasuzuki.blogspot.jp/
http://www.discussion-partner.com/

投稿者プロフィール

助田 正樹
株式会社イノセンティブ 取締役 :一般社団法人 日本ディレクション協会 理事
東京都品川区出身の1976年7月生まれ。桜美林大学経済学部を卒業後、ソニー株式会社にて、シックスシグマというマネジメントツールのR&D、広報などクリエイティブ業務に従事。2005年からインターネットベンチャーでWebディレクターとして数社経験。その後「LINKAGE」という商号でフリーランスとしてWebディレクション業務で活動。コーポレート、リクルート、モバイル、デジタルサイネージ、リアル連動など様々なWebサイト、システムの構築、新規事業プロジェクト企画、立ち上げを経験。(参照:実績)2012年6月に株式会社イノセンティブ取締役に就任。GARAGE AKIHABARAを立ち上げる。日本ディレクション協会ファウンダー。メンタルマネージャー資格保有。